kenka2
第6章 本物
ユウは岸辺に腰を下ろした。
石を投げ入れ、舌打ちを
してから携帯を出す。
メールは来ていなかった。
まだ戦闘中なのだろう。
苛立ちに拳を握りしめた。
立ち上がると背後から声がした。
「何やってんだか♪」
ナジカだった。
「お前かよ」
「つれないな~。一緒に留年した仲だろ?」
「気分が悪いんだ」
ナジカは川を見つめるユウの
隣にたつ。ユウは何も言わずに、
ガムを噛み続けている。
「うっ!」
「何だこいつ…!
強ェッ!!」
憂が一人で動けない薫の為に
喧嘩していた。