kenka2
「お前は、私のダチだ…」
それを聞いた瞬間、ユウは泣き崩れ
薫に抱きついた。薫はしっかりと
受け止め、泣いていた。
そのままただ、時だけが過ぎていった。
「…うっ!?」
ひとり教室にいた波留が、
いきなり体を抱えて苦しみ出した。
その場には繭が居た。
すぐに波留の異常に気付く。
「波留!?どうしたんや!!…波留!!」
波留は喘ぎ声だけで、何も言わない。
いや、何も言えなかった。
繭は波留を抑え、すぐ携帯から
利津を呼ぼうとした。
「…!何で出ないんや…!!」
携帯は電源をきられていたのか、
通じなかった。
「繭…」
「!!波留…!」
「呉羽は…頼んだ…利津を」
「何言って」
ス・・・ッ
ふと波留の手が力なく落ちた。
繭はその手を握った。
そして波留の方を見た。
直の写真が、下へ落ちた。
「波留ー!!」