今カノの私と元カノの存在
※11※
「昨日はゴメン!」
「ホント、さすがにびっくりしましたよ」
朝一番、アヤ先輩は両手を合わせて何度も謝って。
私もさすがにここまで謝られると笑うしかない。
話では、どうやらタクシーの運転手さんがアヤ先輩の実家のインターフォンを鳴らしたらしい。
出てきた先輩のお姉さんに頭を叩かれて目が覚めたと。
「昨日の時点でケイちゃんに連絡しようと思ったんだけどさ」
「……寝ちゃったとか?」
「あはは。バレるか」
バツの悪そうな表情を浮かべるアヤ先輩は可愛い。
もう一度ゴメンと謝られ、もう止めてくださいと本気で言ってしまった。