今カノの私と元カノの存在
携帯を胸ポケットにしまったシュウさんの姿を見たのと同時に手に持っていた携帯が震えた。
サブウインドウにシュウさんの名前。
メールの画面を開く。
目を閉じてボタンを押す。
ドキドキしながら右目だけそおっと開けて。
"俺も"
その文字が目に入ったのは一瞬で、すぐに視界から消えて。
手首に感じるのは体温。
「ケイ?ってどうしてココに?」
目の前には会いたかったシュウさんが立っていて。
戸惑う表情を浮かべながらも、携帯を持つ手は握られたまま。
「……った」
「え?」
「会いたかった」
シュウさんと付き合って、初めて自分の正直な気持ちを口にした気がした。