今カノの私と元カノの存在
※14※
「飯、どうしようか?」
「シュウさんの……部屋じゃダメかな?」
「じゃあ何か取る?」
「うん」
シュウさんと電車に揺られて。
初めての事にドキドキする。
毎日シュウさんが見てる景色。
それを今、同じ場所に立って見てる。
「何かあった?」
「え?」
「ケイの顔」
「顔?」
「あの頃のケイの顔だから」
あの頃?との問いかけにはシュウさんはただ笑うだけで。
いつの事?
全然分からなかった。
駅からシュウさんの家に行く途中にあるお惣菜屋さんの前で足を止めた。
手造りのお弁当がいくつか置いてある。