今カノの私と元カノの存在
「……携帯の事?」
「――――え?」
「メール見たんだろ?」
「……ごめん」
すっと離された手。
さっきまであった温もりが消える。
「正直、ショックだった」
「ご、ごめん……」
「けど、俺も悪かったし。ケイをそこまで追いつめてたなんて知らなかったから」
「で、でも」
「だけど、もう二度としないって約束出来る?」
問いかけられる声は優しくて。
何度も頷く。
「で、出来る。もうしないっ」
絶対に……
あんなに後悔した事なんてなくて。
お互いの気持ちが通じ合ったからこそ、よけいに感じる罪悪感。