今カノの私と元カノの存在
「ホントに……ごめん」
「うん」
「ごめん……なさいっ」
「泣かなくていいから」
スッと伸ばされた指が目の下を伝う。
零れ落ちた涙をすくいあげるように。
そして、一旦下がった指がもう一度顎をとらえる。
「もう、隠してることない?不安に思ってることない?」
「ない。全部話した。シュウ……は?」
「俺も。ちゃんと話が出来てスッキリした」
そう言ったシュウの表情は穏やかで。
私たちはこうして話し合う事が必要だったんだ。
素直になる事が重要だったんだ。
そう思えたからなのか。
ずっとくすぶっていた想いが……
完全に消えた。