今カノの私と元カノの存在
ついさっきまで、この距離にシュウさんがいて。
私を……
抱きしめてくれていた。
「好きっ」
ホントに好きだ。
この部屋に入る時以上にシュウさんへと傾いた気持ち。
離したくなくて。
離れたくなくて。
「起きなきゃ……」
いつまでも持ち主のいないベッドに寝てる訳にはいかない。
ゆっくり体を起こすと、感じる違和感。
それがシュウさんとの時間が現実だったと教えてくれて。
床に散らばっている自分の服を取ろうと、床に足をつけた。
かがみこんで服に手を伸ばした瞬間……
――ブーッブーッ、カタカタ……