今カノの私と元カノの存在



かすかだけど……


何か……


音が聞こえる?



かがみこんだままじっと耳をすませる。



「……携帯?」



規則的にカタカタと鳴る音は一定間隔で。



……それは止まった。



自分の服に手を通し、寝室の扉を開けた瞬間、またカタカタと音が聞こえる。


それがシュウさんの携帯だと気付いた。



ダイニングテーブルの上にちょこんと置かれたそれがチカチカ点滅していて。


バイブにしているのか、少しずつ携帯がテーブルの上を移動している。



「あっ、落ちるっ」



思わず駈け寄った私は、携帯を思わず掴んでいて。



視界に移ったのはサブウインドウに表示された名前。






< 74 / 208 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop