幼なじみ恋愛
そんな風になるなら告白なんてしないほうがいいに決まってる。


そう言って長い間自分に言い聞かせてきた。


そろそろ…限界なのかもしれない。


「ほら〜陽菜ちゃん来たよ」


舜が指さすほうをみると、ストレートの茶色の髪をなびかせた陽菜が教室に入ってきた。


「あぁ」


「行ってこいよ〜いつもみたいに!」


「いや…やめとく……」


今は絶対無理だ。
あんな事を言ってしまったから。


最後に晴と叫んだ陽菜の声が頭にこびりついて離れない。


陽菜が自分から俺を呼ぶなんてほとんどない。


振り向きたかった。
抱きしめたかった。


けど、怒りでおかしくなっていた。



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