愛してる
あれっ―
痛くない。前を見ると男の子が私の前に
「紳士。」
女の子の内の一人がそう呟いた。
「ここは立ち入り禁止だ。早く出ていけ」
凄く低い声でその場を凍らせる空気を漂わせ
「キャアー紳士様すいませんでした。」
女の子達はその男の子に頭をさげ走ってにげていった。
「あの、すいませんでした。」
私はその人の頬が少し赤くなっているのを見て
罪悪感だらけになった。
私の顔が脅えているように見えたのか
さっきとは真逆の優しい口調で
「俺は大丈夫だ。それよりさっきの「ルカ!」
男の子が話そうとした瞬間トラが私の名前を呼んだ。
「トラ…てめぇのつれかしっかり見とけ。」
男の子はそう言って私達の前から消えていった。