愛してる


一瞬何が起きたのかわからなかった。



紳士さんが私の手を握っている



トラ以外の男の子の手トラより少し大きくて




「あのっ、手。」


「あぁ、」


握りしめた私の手にはいっていた力を少し緩めた。




そうだ、お礼言わなくちゃ。


「あの、昨日はホントにありがとうございました。」



私が下げていた頭をあげると紳士さんは少しばつが悪そうに顔をそむけた。


「いや。別に」


ぶっきらぼうに言った言葉が少し可愛くて


笑ってしまった。



「なんだよ、何笑ってんの」

さっきとは逆で怒った顔で私を見ている


うう、



恐いかも


「昨日のお礼、私に出来ることなら何でも言って下さい」


「お礼ね…」


紳士さんは少し考える素振りをして


「じゃあ、俺らのマネージャーになってよ」



… ま、マネージャー?



「あの―それって」



「話は後、ついてきて」


意味がわからず仕方がないので紳士さんについていこうとしたとき









「ルカ!」






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