たった一人の君へ〜二人の運命〜
そのまま、また横になり目を閉じて心を無にしていた
今は何にも考えないでいよう






そんな時だった





ガコッガコッ



ん?
聞き慣れた音が闇の中に響く




ガコッガコッ




この音は…




「かーなー」



京介の潰れそうな自転車の音だ

自転車のライトが公園の中に現れる




「加奈、来ちゃった」



京介…



「あんた何で来たの?」



本当は嬉しかったんだけど素直には言えない



「えっと…俺も公園行きたいなぁって思って」



嘘つき
めちゃめちゃ息上がってるじゃん


心配してくれたんだ…




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