たった一人の君へ〜二人の運命〜
「やっぱりいい…
ごめん…」




言えないよ




「加奈…」


京介は悲しい声で呼んだ




「ごめんね、泣いちゃって
ちょっと親と喧嘩してセンチになってただけ」




離れなきゃ
京介の腕の中から

なのに京介の抱きしめる力が強くて離れられない






「加奈…
加奈が俺と本気で付き合ってないこと分かってるよ
でもいいんだ

加奈のために少しでもなれるなら、それでいいと思ってる
好きになってほしいなんて言わない

利用してくれたらいい

加奈の抱えてる問題を一緒に考えさせてよ?
ダメ?」







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