たった一人の君へ〜二人の運命〜
そんな風に…
そんな風に思ってたんだ





あたし…
最低なことしてる
暇つぶしで付き合ったりして




京介はこんなにあたしのこと考えてくれてるのに…




「ごめん…」

京介、ごめん





でも、あたし利用しようなんて思ってないんだよ

だんだん京介に心を許してきている

初めて感じた心を乱される気持ちがあるんだよ

本当だよ






決めた
あたし話してみる





その先に何があっても、この人なら信じきれる

京介なら…








「分かった
京介の気持ち分かった
だから
うまく話せるかわからないけど…聞いて…くれる?」



「うん」




ゆっくり話した

パパの自己破産

借金取り

ママの愛人

産まなきゃよかったという言葉





気付けば、少しのつもりが家族の闇を全部吐き出してた
言わなくてもいいこともあったと思う

でも吐き出さずにいられなかった






ずっとずっと強がってきたけど

こんな風に、誰かに聞いて欲しかったのかもしれない






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