たった一人の君へ〜二人の運命〜
「あたしね、ずっと我慢してきたんだ…



自己破産を聞いた時も
借金取りが来た時も

母親に素直に甘える妹がうらやましかった…




あたしも泣きたくて仕方なかったのに、妹が先に泣き出して
だから我慢した…



本当はね、怖くて怖くて
あたしだって甘えたかった…

誰かに頼りたかった…





あたしだって
あたしだって…っく…
泣きたいのに…
泣けなかった…」





涙を堪えていたのに、また溢れ出す



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