たった一人の君へ〜二人の運命〜
「あんた何してんの?」


ママの声がしてパッと振り返る





名刺に集中して、ママが帰ってきたのに気付かなかった





びっくりしたぁ





「ごめん、眉毛書きなかったから借りようと思って」

声が震えている
うまくしゃべれない





ママの顔も見れない





「あっそ」



ママは素っ気なく、寝室から出て行こうとした





聞かなきゃ
聞かなきゃいけない






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