たった一人の君へ〜二人の運命〜
つい数分前までは幸せばかりが溢れていたのに
たった一つの真実が全てを奪った





たった一人京介がいればよかったんだよ

京介だけがいれば他に何にもいらなかったんだよ





なのに、そんな願いでさえ奪われていくの?





もう全てが憎いよ



母親と愛人への憎しみ
そして自分の流れる血への憎しみ







やっぱりあたしが生まれてきたことが、全ての間違いだったんだ





もう生きていたくない



こんな試練いらない
たくさん耐えてきたのに
たくさん我慢してきたのに



あたし、これからどうしたらいいのよぉ






また目の前は真っ暗な闇




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