たった一人の君へ〜二人の運命〜
部屋に鍵をかけ、閉じ籠った





ママの顔も社長さんの顔も見たくない





合格発表も見に行かなかった





もうどうでもいい






「加奈…受かってたわよ」

ドアの向こうから聞こえるママの声





昨日の錯乱状態に加え、部屋に閉じ籠った娘をさすがに心配したのか、結局ママが合格発表を見に行ったようだった






受かってようが、何だろうが大学になんか行かない

このまま何にも食べず、死んでやるんだ





学校にも行かず、ずっと閉じ籠り生活を送ってやる








朝が来ても部屋を出ず、歩くのはトイレに行く時だけ
ご飯も食べない

布団の中で何度も寝返りを打って時を過ごした






ママが扉の向こうで何か言っていたけど無視



今更、母親面すんな





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