たった一人の君へ〜二人の運命〜
駅から出ると、これまた人の多さに圧倒してしまう

お祭りみたい






「あっ、いたいた」


慎二くんは白い車の前で待つ男の人に近寄っていった






あれが京介のお兄さん…

嘘…
遠目からでもよく分かった
その容姿が社長さんそっくりだったから





京介って母親似?



もしお兄さんと出会っていれば、社長さんと京介が親子であると気付いたかもしれない
そのくらい似ている


京介と同じように背が高く
だけど京介よりも知的な雰囲気があった
気品のある好青年






「慎二くん!よく来てくれたね」



「お久しぶりです、壮介さん」





お兄さんの名前壮介っていうんだ
初めて聞いた





「こちらは?」


お兄さんがあたしと美幸を見て言った






「京介の友達の美幸と加奈です」



ペコッと会釈した




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