たった一人の君へ〜二人の運命〜
「君が加奈ちゃんか…」





ドキンッ
あたしを知ってるの?







「そんな驚いた顔しないで
京介から話しをよく聞いてたから
元カノさんだよね?」





あぁそれでか…
京介話してたんだ

社長さんに似ているセイか、心なしか壁を作ってしまう






「はい、あの、はじめまして」



「京介が言ってた通り、いや想像以上に綺麗な子でびっくりしたな」






なんか申し訳ない
あたしは京介の元カノだけど
この人の父親の愛人の子でもあるんだから…






「すみません」


気付いたら謝ってた





「お世辞じゃないよ
京介には勿体無い」



「それより壮介さん、早く病院に」






バツの悪いあたしの顔を悟ったのか、慎二くんが割って入ってくれた






「おぉ、そうだな
じゃあ乗って」



慎二くんありがとう






三人はお兄さんの車に乗り込んだ





いよいよ
京介に会うんだ…



不安ばかりが募った






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