たった一人の君へ〜二人の運命〜
この向こうに京介がいるんだ






久々の再会がこんな場所であるなんて、誰が予想しただろう






「あまり長くは面会できないんだけど、とりあえず会ってやって」






ウィーンと扉が開き
徐々に中が見えてくる

並ぶ医療機器が迎え入れてくれた






ドクン
ドクン


ドクン
ドクン


鼓動が大きく聞こえる






ピッピッと機器の音だけが聞こえる静寂の世界







奥行きの広い部屋には8つ程の大きなベッドが大きく間隔をあけて並んでいた






京介、どこにいるの?





ベッドの上に横たわる人たちは皆微動だにせず、まるで人形のよう






手前から3つめのベッドの前まできて、お兄さんが止まった





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