たった一人の君へ〜二人の運命〜
気付いたら京介の体を慎二くんが揺さぶっていた

「起きろよ!なぁっ!京介!」






揺さぶる度に機械のアラーム音が鳴る





「慎二…やめて…」


美幸が必死で慎二くんを押さえていた





京介?
みんな会いにきたんだよ?目を覚ましてよ






「もうずっと意識はなくて…このままもしかしたら戻らないかもしれない」


お兄さんが鎮痛な面持ちで言った





「京介…戻ってきてよぉ」






あんたが生きていてくれなきゃ
あたしは前に進めないんだよ





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