たった一人の君へ〜二人の運命〜
「加奈ちゃん!」

誰かに呼び止められ振り返る





お兄さん…

後ろには息も切々のお兄さんがいた






「どうしたんですか?」





「はぁ…はぁ…
よかったっ
間に合った
さっきの話の続き…まだしてない」




そんなに伝えたい話?



「でも…あたし」



あたしあなたたちの憎い女の子供だよ?




「どうしても、話しておきたいんだ
いいかな?」



「……わかりました…」



お兄さんの顔があまりに真剣で、とりあえず話を聞くことにした



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