たった一人の君へ〜二人の運命〜
病室の中からお兄さんの泣き声が聞こえた






その声を聞きながら、あたしは病室を後にした






京介とずっと一緒にいたい

けれど、もう少しできっとお母さんたちが戻ってくるだろう






もうこの現実から逃げ出したりはしない
そう決めた

だからお母さんの憎しみの目からも逃げない





けれど、今はなるべくの修羅場は避けたい
京介に何より早く元気になってもらいたいから…
心配かけるようなことはしたくない








京介、また必ず会いに来るからね







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