たった一人の君へ〜二人の運命〜
あ〜あ


春の風に当たりながら、帰るか待つか考えていた




「高山さーん!」



急いでやって来たのか肩で息をしている彼が教室の後ろのドアから入ってきた



約15分遅れ



「遅いし」



「ごめんね、6限目の授業が長引いて…」



「ふーん」



別にどうでもいいんだけど…



「でもよかったぁ。帰っちゃうんじゃないかって、不安だったから」



にこにこ笑っている



あたしがいたことがそんなにうれしいの?



「で?どこに連れて行ってくれるわけ?」



あまりに彼が嬉しそうで逆に自分が照れるし



「こ、公園に行きませんか?」



「公園?」



小学生のデートかよっ



でもまぁいっか



きっと一生懸命考えてくれたんだろう



「嫌…ですか?」



「ううん、嫌じゃないよ。早く行こ」



二人は教室を後にした
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