たった一人の君へ〜二人の運命〜
「あたしにも穏やかな気持ちになれって意味?」



「いやっ、いや、そういう意味じゃなくて…」



上西くんは慌てていた





からかうとおもしろい



「嘘うそ
気に入ったよ」



「本当ですかぁ?
よかったぁ…
あの、また来てくれますか?」



嬉しそうに笑う笑顔の横であたしは静かに頷いた











君との初デートは、
ペースを乱されて、忙しかったな…



思えば最初から京介はあたしをきちんと見ていてくれたんだよね



そんなの君が初めてで、うまく向き合えなかったよ





京介?



あのオレンジの夕焼けとキラキラ輝く夜景は今も胸に焼き付いてるよ




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