青春途上中
逃げようと試みるが、背負っていたリュックを思いっきり掴まれ、そこに倒れ込んでしまった。

「いっ…てぇ…」

カチャカチャと金属音が下の方で聞こえる。

「捕獲したぞ」

『てがした!駄犬』

手錠だ。手錠をかけられている。

「おい、これは何だ?」

「あ?あの腹黒に聞け」

伊崎は自分の携帯を無理矢理、私の耳にあてた。

『最近、嘘ついてまで断ってるから逃げないように手錠かけさせてもらいました~』





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