君へ届くまで
君…
好きだから 舞香SIDE
カランコロォン
風鈴が風になびいて鳴る。
「暑いィッ」
夏は暑いが口癖の、私。
今日も足を開いて扇風機の前で
ドカン、と座っている。
春風舞香。
舞に香と書いてまいかと読む。
「舞香ァ足ひらきすぎィ☆彡」
アノ子は内股でチョコンと座っている。
可愛い声ではしゃいでるのは、
私の親友。
冬野紅瑠美。
紅に瑠に美でくるみ。
実は、私の好きな相手です。
ってか、本気だよっ???
私は男の子を好きになるように、
紅瑠美が大好きなの。
ずっと紅瑠美といると心臓が爆発しそう。
私と紅瑠美は幼稚園からの仲。
お母さん同士が仲良くて、
次第に親友まで仲良くなった。
でも、私は友達以上の関係になりたい。
まぁ紅瑠美は知らないだろうけどね。
紅瑠美は、背も低く、
くるくるの縦巻きロールの茶髪に
足は細く、顔は小さい。
ロリータみたいな服装だ。
でも私は背も高く、
黒髪のモシャモシャで、
足はふとく、顔もデカイ。
服装は原宿などのギャル系。
私達は正反対だったが、
前からずいぶん仲が良い。