天然な女の仔×クールで無口な男の仔の物語 〜前編〜
「君、密歌ちゃんって言うの?」
「えっっはい。秋野密歌です。」
「へぇ〜。俺、川崎大地(かわさきだいち)。よろしく。」
「俺は、このバカ大地の双子の弟の川崎翔流(かわさきかける)。よろしく。」
「翔流、バカとは失礼だろ!!」
「バカなのはかわりないだろ?」
「俺はお前よりはバカかもしんねーけどお前には言われたくねー。」
バカだってことは認めるんだ〜
ほんと単純だ。
私は、その人たちを無視しさっきの非常階段をみた。
そこには、誰も居なかった。
みま違いかな?
私は、周りを見渡した。
そこには、空気がなくなったサッカーボールが転がっていた。
さっきの空気が抜かれたような音は、これか。
矢がこれに当たってなかったら篤夜たちは怪我してたかもしれないんだ。
でも、矢にサッカーボールを当てるなんてすごい。
奇跡としかいいようがない。