天然な女の仔×クールで無口な男の仔の物語 〜前編〜
――――ガラッ
――――ドンッ
「痛っ…」
突然ドアが開いて龍夜はぶつかり床に尻をついた。
「龍ちゃーん」
――――ギュー
すかさず有紗さんが龍夜に抱き着いた。
「龍夜、突然突っ込んでくるなよ。あぶねーだろ?」
「龍夜くん大丈夫ー?ごめんね?バカ兄貴が。」
「え?俺の所為なのか!?」
「ほかに誰がいんのよ!!」
ドアの前の喧嘩すんなよ…
「姉貴、兄貴。ここ保健室。静かにしろよ…」
「「あ……ごめん。」」
はぁー
どいつもこいつも騒がしいな。
さっき龍夜とぶつかったのは、兄貴と姉貴だった。
「亜美。蒼くん。よかった…大丈夫だった?」
雅さんがカーテンの中から出てきた。
「雅ー!!」
姉貴が雅さんに抱き着いた。
「ちょ、亜美!!」
「みやたん、こっちはなんとか撒けたよ。」
「そう。よかった…」