天然な女の仔×クールで無口な男の仔の物語 〜前編〜

「みんな揃ったみたいだね。」

稜亮さんが言った。

「稜亮さん。密歌たちは…」

俺は気になっていたことを聞いた。

「診察したところ、結李架ちゃんたちは首元のところをナイフで切れたみたいだけど掠り傷だから痕は残らないだろう。今は恐怖で気を失っているだけでそのうち目を覚ますだろう。今、翔唯斗くんたちがついてる。」

稜亮さんが結李架ちゃんたちがいると思われるほうを向いて言った。

「真くんは、打撲・切り傷・掠り傷だけで命には別状ないわ。」

未来先生が言った。

「心配かけたな。」

顔などにガーゼを貼った真さんが苦笑いしながら言った。

三人とも無事でよかった。

「密歌ちゃんは、命には別状ないけど顔を殴られたみたいで口が少し切れてるのと腕と脚に切り傷と掠り傷があったわ。今は気を失っているだけだからそのうち目を覚ますと思うわ。」

最後に龍夜のところに居た有紗さんが稜亮さんのところに行きながら言った。

そっか…

密歌に傷をつくってしまった…

密歌を守ると決めたのに…

俺はまた密歌を守れなかった…

ごめんな…密歌…








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