天然な女の仔×クールで無口な男の仔の物語 〜前編〜

「愛梨!!行け!!早く!!」

龍夜は相手のやつらをやりながら愛梨に叫んだ。

どうして一緒に逃げるって発想はないの…

「や、やだよ…龍夜…」

愛梨は今にも泣きそうな顔をしながら言った。

なんで自分を犠牲にするの…

「愛梨…愛梨!頼むから逃げてくれ…ウッ…」

龍夜は悲しい顔をしながら愛梨に言った。

隙を見計らって一人の男が溝内を殴ってきた。

「龍夜!!」

嘘でしょ…

龍夜…

愛梨は今にも龍夜のところに駆け寄ろうとしていた。

「あ、愛梨…く、来るな!!」

龍夜は溝内を殴ってきたやつを殴った。

私…

ここにいちゃ龍夜の邪魔になる…

龍夜の言う通りここは逃げなきゃ…

龍夜にはもう怪我させたくない…

私は龍夜に背を向け、走り出した。

「ッチお前らあのアマ逃がすな!!」

「そうはさせるかよ!!」

龍夜は今にも愛梨を捕まえようとしてたやつらの前に立ちふさがった。

龍夜…

愛梨は一筋の涙を流しながら走っていた。


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