天然な女の仔×クールで無口な男の仔の物語 〜前編〜
【密歌side】
「…ってな訳。」
愛梨と龍夜から一通りのことを聞いた。
「んで、抜け道やら通ってたらこんなになってた感じ。」
龍夜があはははと苦笑いを浮かべてる。
はぁー
「まぁ、何も無かったからよかったよ。」
ほんと二人は無茶するんだから(←人のこと言えない・・・)
「で、その男たちのことを振り切ったの?」
「ああ、多分な。」
「途中から追って来なくなったの。」
総長から呼び出しされたとか?
それとも単に見失ったから?
「そっか。要するに相手の方は何を考えてるかわからないってことね。」
ほんとゴットとは何ものなの?
不思議で仕方がない。
「龍夜。」
「んー?」
湊が突然龍夜に話しかけた。
そういえばさっきから湊一言も喋ってなかったなー…
「公園で見つけたものは何だったんだ?」
あ…
すっかり忘れてた。
「あーあれな。えっと…」
龍夜は制服のポケットの中をガサガサ探し始めた。
「あ!これこれ!!」
龍夜は見つけたものを出した。