天然な女の仔×クールで無口な男の仔の物語 〜前編〜
「どこがいいんだよ。姉貴なんてパシってくるし、兄貴なんていちいちうるさいし、翔唯斗、弥凪斗なんて弟のくせにちょー生意気。お袋なんていつまでも子供扱いしてくるし、親父なんてからかってくるんだぞ。どこがいいんだよ。龍夜のお母さんは、モデルの仕事してるんだから仕方ないだろ。」
龍夜のお母さんは、モデルの仕事をしてるの。
すごいよね〜〜。
「でもよ〜、あんな歳でモデルの仕事とかありえないだろ。」
「そうかな〜〜??有紗(アリサ)さん(龍夜のお母さん)、綺麗だよ〜。龍夜のお母さんだとは、思わないよ。」
愛梨、有紗さんは、綺麗なのは納得するけど最後のほうは、失礼だよ。
「は??あんなのどこが綺麗なんだよ。ただのババァだぞ。なんで、モデルの仕事してるかわからん。」
龍夜、有紗さんはほんとに綺麗だよ。でも、ババァはよくないんじゃないかな〜。
「龍夜、ごめんね。うちのママが有紗さんをスカウトしちゃって。」
「密歌が謝ることなくね??それにお袋がその場で勝手にOKしちゃったんだしさ。親父にも聞かないで即答しちゃったんだし。仕方ねぇーよ。」
「でも………」
「いいんだよ。気にすんな。な??」
「うん、わかった。」
「でもさ、千歳さん(私のママ)もすごいよね。いろんなところの社長してモデルまでしてるのにお弁当だけは、必ず作ってくれるなんて。すごいよね〜。ってか、いいなぁ〜。私なんて、里香(リカ)さん(愛梨の家のメイド)が毎日作ってくれるんだよ。お母さんなんて仕事忙しくて作ってくれないし、私が作ると怒られるし。」