天然な女の仔×クールで無口な男の仔の物語 〜前編〜
――――ガラッッ
「的部〜〜〜〜〜」
後ろの扉が勢いよく開いた。
そこに立っていたのは、稜先生。
「チッッ追いかけてくんなよ」
「よくも逃げたなぁ〜〜〜。的部くんよ〜〜。」
「別に」
「お前、また町で騒いだんだって〜〜??ええ??」
「別に」
「別にじゃねーだろ!!」
「俺のせいじゃない。あっちが勝手に売ってきた。」
「は??お前、また売られたのかよ!!今月で何件目だよ。」
「10件目」
「覚えてるのかよ。」
「なんとなく覚えてる」
雪哉、また喧嘩売られたんだ。
「まぁ稜先生、落ち着いて。」
「俺は、落ち着いてる。」
落ち着いている風には、みえないんだけど………
まっっいっか。
「でも、なんで雪哉を追いかけてるんですか??」