歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦
「じゃあ、入ろうか…」




ガラガラガラ……



健二が居酒屋のドアを開けた。







「ただいま」


のれんをくぐり抜け、健二の足しか見えなくなる。

私と紅はとりあえず、外から様子をうかがっていた。すると…






「あれぇ!?健二??どしたのいきなり〜〜〜〜」


中からおばさんの驚いた声が聞こえてくる。






「驚いてる驚いてる♪」

「ね♪」


クスクスと笑う私たち。






「ああ〜お母ちゃん心臓が止まるくらいびっくりしたよ〜」

「そうかそうか♪じゃあ、もっとびっくりさせてやるよ!おい、二人とも入れよっ」


のれんからちょいと顔を出し、私たちに手招きする健二。






「ほらっ、sAra.先に入んなよっ」

「え!?私から!!?健二の彼女は紅なんだから紅から入んなよ!」

「いやいやsAra.から!」

「いやいやいや紅から!」

「sAra.!」

「紅!」
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