歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦
「………」


タバコの箱を私に見せるJINくん。





確かに…

そのタバコには見覚えがあった…









「…これ・・・五十嵐慶が吸ってるタバコなんやろ?」

「…………」



そう。

そのタバコは、慶も吸ってるタバコと同じ銘柄。


タバコの匂いですぐわかった…


でも…






「なんでそんなこと知ってんの?」

「調べたらすぐわかったわ。ファンの間じゃ、五十嵐慶が吸ってるタバコの銘柄なんてみーんな知ってるで」

「…じゃあなんで・・・JINくんがそのタバコを…」

「振り向かせたかった」


!!!






「五十嵐慶と同じタバコ吸ったら・・・sAra.さんを振り向かせられると思って…」


ピアスを触りながら、酒で枯れた声で言うJINくん。







「私は…慶と同じタバコを吸ったからって、JINくんを好きになったりしない」
< 211 / 311 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop