歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦
そんなの当たり前じゃん。

そんなこと有り得ない。





「私は慶しか好きにならない。慶としか付き合わ…」

「…ふざけんなよ」


!!!



突然、JINくんが溜め息混じりで言った。








「ずっと眠ったままの男が彼氏?状態じゃねえよ…」

「………!」

「眠った男がsAra.さんを抱きしめてくれんのか?話しかけてくれんのか?」

「・・・・・」

「何にもできねえだろ。だから、sAra.さんも毎日毎日毎日暗い顔してんじゃねーかよ。そんな顔見せられて、諦めるなんて俺にはできないね…」


強い口調のJINくん。

口調は関西弁ではなく、また標準語に戻っている。


そんな力強いJINくんを前にして、私は何も言えないでいる。









「そりゃあ…何度も諦めようと思ったよ。sAra.さんのこと応援しようって…でも、やっぱり諦めらんねえよ」

「…………」

「毎日毎日、必死で歌ってるあんた見て…ほっとけるわけねえだろ」

「………。」



胸が痛かった。

なんて言ったらいいの?

JINくんに、なんて言葉をかけたらいいんだろう…
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