歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦
車のドアを閉め、慌てて車を発車させるスタッフ。


車内の全ての窓にはカーテンがしめてあって、外の様子は見えない。

だけど、外の様子なんか見なくてもわかる…


きっと記者やカメラマンとかであふれてるんだ…








「これからCMの撮影だからね」


マッスーが助手席から顔を出し、後ろに座っている私に向かって言った。




「うん」


私は軽く頷いて、ネイルをぼけっと眺める。







最近は、スタッフとも必要最低限の会話以外しなくなっていた。

それはスタッフたちが私を気遣ってのこと。


私からも口数は減っていて、それと同時に…笑うことも少なくなっていた。














「おつかれ様でした~」


CMの撮影は無事終了。

朝一から撮影が始まって、終わったのは午後2時になっていた。




「次はツアーのリハだよ~」
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