歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦
「え、あ……は、はいっ」

「ほら…立ちなよ」


私の腕をつかみ、立ち上がらせてくれる浅川先輩。

私は手に持っていたビンを、慌てて捨てた。








「うわ…制服が汚れちまってんじゃねーか」


汚れた私の制服を、浅川先輩は手で叩いてくれる。





この先輩…知ってる。


確か、ワルで有名だよね…

レディースやってるとか、暴走族やってるとか…そんな噂聞いたことあるな。







「ちょっとあんた…こっち来て」

「え…」

「早く。ちょっと面かせ」

「!!!」



面かせって……(汗)


もしかして裏でボコられるんじゃ…!





スタスタと草村の方に行ってしまう浅川先輩に、私はついて行きながらもかなりビクビクしていた。







ガサガサ…




「…………」



そして浅川先輩に連れられてやってきたのは、草村の中にぽつんとあるベンチみたいな椅子。



学校にこんなとこあったんだ…
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