歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦
先輩はふわっと笑った。

恥ずかしくて…つい先輩から目をそらしてしまう私。







「さっきまでのあんた…なんかかなりつらそうだったからさ・・・見てらんなくなってあいつらに声かけたんだ…」

「………!」

「でもあんたが笑った顔見たら安心したよ。」

「先輩……」


先輩の吸っているタバコの煙が、私たちを包み込んだ。







「つーか、さっきの女3人はなんなの?あんたになんだって言ってるわけ?」

「あ、えっと……結構前からなんですよね(汗)『がんつけてんじゃねーよ』とか…『誰々先輩のこと意識してんじゃねーよ』とか。あることないこと言われ放題で。まぁ、ただ私のことが気に入らないだけなんですけどね」

「……ふーん。ムカつく奴らだね。私がやられてた時と同じだ」

「え?」



やられてた時って……?








「私もさ。小学生の時、あんたみたいによく同級生の女から呼び出しくらって、あーだこーだ言われてたよ」

「せ、先輩が!?」



うそ。

信じられない…





「うん。私元々友達とかつくるの苦手で、クラスでも浮いてたし…ってゆーか、そもそも女という生き物が苦手。なんでああゆーふうに、どこ行くんでも友達と行動するわけ?」
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