歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦
『じゃあ、また…』

「はい。失礼します…」



通話ボタンを切る。






沙知絵さん…心配してたな……


無理もないよね。





事故に遭った日だって…旦那さんとずっと泣いてたし……

私‥沙知絵さんの話は、慶からちらっと聞いてたけど…こんな形で対面するとは思ってなかった。


旦那さんもいい人だったな…

慶はあの2人に育てられたんだ・・・







私は携帯をポケットにしまい、「フ――」と軽く深呼吸をして、再びBARの店内に入った。


気持ちを切り替えなくちゃ…

CDのヒット祈願とか‥私とJINくんのスタッフ同士の顔合わせみたいな感じだから、今は飲み会ってゆうより“仕事”みたいなもんだよ…





「…ただいま」


カウンター席に戻ると、健二が私に気づき口を開いた。





「…電話か?」

「うん。沙知絵さんから」

「マジで?なんだって?」
< 36 / 311 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop