歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦

JINくんの存在

「はいOKで〜す」



数日後

事務所の秋のイベントのリハーサルが、本格的に始まった。


大トリを任された私は、入念なリハーサルを繰り返し行い、細かい調整や修正をしていた。




失敗は許されない。

“歌姫”と呼ばれてる以上、事務所のアーティストのお手本にならなきゃ。







「ちょっと休憩しましょうか?」


スタッフがそう声をかける。




「みんなは休憩していいよ。私はさっきのダンスの練習してるから…」


他のみんながぞろぞろとスタジオから出て行く中、私はひとりダンスの練習を続けていた。






ポタ…‥


額から汗が垂れる。




休憩なんかしなくていい…


今は仕事をしていたい……


体を動かしてないと‥色々考えちゃうから…





あの日‥JINくんから告白を受けたあの日から、私はそう思う気持ちが強くなっていた。
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