花が散る時…

そして…

次の日東条さんが、

「昨日はタオルありがとう。　助かったよ。」

自分は少し照れながらも

「別にいいよ。　気にしないで！」

そう言ってみた。

昨日は東条さんはずっと保健室に居た。

見舞いに行けば良かったかな？ と思いつつも恥ずかしくていけなかった。

今日も授業が始まった。

学校が始まって一か月が経つ今日だが、東条さんは自分からはあまり話さず、来た人来た人に対応するだけだった。

もしかして自分だけ？
東条さんから話しかけられたの…。

もしかしたらと思いつつ、でも別にただ感謝を言いたいだけだったかもとかいろいろ考えてた。

「じゃあ仁志君、この英文を訳して下さい。」

「えっ？　すいません！　聞いてませんでした！」

クラスの笑い者になってしまった…。

こういう時って何故か当たりやすいんだよなと思った。

授業中ずっと駆け引きを考えては、現実に戻り、考えてはを繰り返してるといつの間にか英語の授業は終わってた。

うわ！ 何にも書いてねぇ！ と思って頭を抱えた。

こういう時見せてくれる彼女がいたらなと思った。

すると横からノートがスッと視界に入ってきた。