レモン色
「頑張ろお!」
私はもう迷ってなんかいなかった。

私の好きな人は、森山先生。
森山先生は、絶対に手が届かないとこの人。
好きになったらいけないとこの人。
絶対に想いを伝えてはいけないとこの人。

冬休み私は悩んだ。
いろいろ考えた。
結果としては秀くんも好き。
だからその好きな秀くんを、先生との恋愛の溝埋めにしたくない。
寂しさのごまかしにしたくない。

わかってるよ、先生に家庭があること。
だけど伝えないから。
森山先生に嫌な想いさせないために、私が辛い想いをしないために。
好きでいさせて。

バレンタイン、私は迷ってない。
あげるのぐらいは、許されるよね?

3学期、それは短く淋しい3ヶ月。
バレンタインなんか考えてる間にすぐにきてしまう。
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