レモン色
「おそーい」
そう言った私をまた優しく叩いた。
「ば〜か」
そう言いながら。

「頼んどいたから、秀と一緒に遅刻届け出しにこい」
「‥‥へっ!?」
「どこに取りに行くか分からんだろ?」

だからって‥‥本命は先生だけど一応私も女の子です。
意識してる男の子と2人きりなんて無理。
ぜーったい無理!!
うわあ‥でも先生はいいことしたつもりだもんな。
がんばろう。

「じゃ、あとでな」
先生はそう言って教室から出て行った。

乙女心の分からんやつだ。
でも私の恋を精一杯応援してるんだよね。
でも先生‥私の好きな人あなただよ。

こうやって黒板を消すみたいに、私の先生を愛する想いも消えればいいのに。
なんで好きになる一方なの?
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