恋愛契約-私とアイツの関係-
私に、凌雅に、好きな人が出来るなんて、思ったことない。
いつかは、好きな人が出来て、結婚して、子供が出来て。
幸せな、家庭を築きたい。
そう思ってはいるけれど…。
今の私には限りなく、遠い未来。
チラッと梨桜ちゃんを見ると、頭を抱えながら唸っている。
…怖い。
髪はぐちゃぐちゃで、肘をテーブルにつき、手で顔を覆うように俯いている。
「ひィッ」と小さく声を上げ俯いた。
何かを考え込んでいる様子。
でもその“何か”がわからない。
しばらくすると「ん?」といい、顔をあげた。