恋愛契約-私とアイツの関係-
嗚咽を必死に抑え、
私は目の前のお茶に手を伸ばす。
…これが、合図。
私の“限界”の合図だ。
その合図を読み取った母は優しい顔でこういった。
「早速ですがココは2人に任せましょう。
私達が口を出すことではないですし。」
そう母が意見すると向こうの母も笑顔で頷き2人は部屋から出て行った。
2人きりになった瞬間気が楽になった。
空気は軽くなるが、男といる空間はあまりにもツライ。
ずっと俯いていた顔をゆっくりと上げる…と、
凌雅は急にネクタイを緩ませ始めた。
頭では小学校のときにおきた悪夢を思い浮かべる。