恋愛契約-私とアイツの関係-
「何言ってるの!
凌雅くんと婚約したんだから、当たり前でしょ!
妃芽の学校は女子高だから、凌雅くんを転校させるわけにはいかないし。」
ぷぅッと頬を膨らませ、そういうお母さんに私は苛立ちを積もらせた。
「やッやだよ!!
私が男性恐怖症って知ってるでしょ?!」
「知ってるわよ~。
でも、婚約者だもの。
やっぱり仲を深めていくためには同じ時間を過ごすのがいいじゃない♪」
うふッと頬に手を置き、満面の笑みで私を見る。
チラッと東宮凌雅を見ると、ニッヤと笑っていた。
・・・悪魔的微笑みだ。
私は半泣きで叫んだ。
「い、いやあぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
高級住宅街に私の声がこだました。